「通貨の交換」としてのFX市場
モノやサービス主体の“実物経済”だけでなく、投資マネーの属する“金融経済”においても“グローバル化”が大きく浸透して現在に至ります。
ご存知のように、ある国(あるいはその連合体)と別の国との間では、互いに通貨が異なります。日本は円(JPY)、米国は米ドル(USD)、欧州地域のEU(欧州連合)の加盟国はユーロ(EUR)というようにそれぞれ独自の通貨を有しています。
このため、国境を越えて商取引あるいは証券投資を行う際、互いに異なる通貨の交換(およびその受け渡しとしての資金決済)が不可欠となります。それがFXであり、外国為替(Foreign Exchange)です。
たとえば、原材料を輸入する場合、自国の通貨を相手国の通貨に両替したうえで、貿易相手へ代金を支払います。あるいは海外の投資先企業から償還された外貨建て債券の元利を自国に送金した後に、自国通貨に両替のうえで国内の預金口座に入金するのです。
自国と相手国との間では通貨が異なるため、貿易や投資に伴う通貨の受払いにあたっては自国もしくは相手国において、外国為替が必要となります。
“外国為替”を広い意味で言えば、『国をまたぐ取引に伴う資金の流れの一連のプロセス』であり、「海外へのあるいは海外からの送金」「通貨の交換」「資金の決済」を対象とするのです。
そのなかで「通貨の交換」としてのFX市場(外国為替取引市場)が必要なのです。